常時録画が向く場面
- 搬出入や作業の流れを残したい
- 時刻を指定してさかのぼりたい
- 水位や在庫量など、動作ではなく「状態」の変化を継続して見たい
動体検知のカメラを設置したのに、肝心の場面が残っていなかった——という相談は少なくありません。記録を継続する「常時録画」はその取りこぼしを減らす方法です。ただし、常時録画にすれば何も失われない、というわけでもありません。この記事では、イベント録画との違い、どのくらいさかのぼれるのか、電源のない屋外で成立させる方法までを整理します。

常時録画とは、映像を継続して記録し続けることです。「常に通信している」ことでも、「誰かが常に映像を見張っている」ことでもありません。記録はカメラの中で完結していて、通信や監視員の有無とは切り離して考えられます。
これに対してイベント録画は、センサーが反応したときだけ記録する方式です。QiKCAMのシリーズにも両方の機種があり、どちらが上位というものではありません。
| 観点 | 常時録画 | イベント録画 |
|---|---|---|
| 記録の取りこぼし | 記録が続いている間は起きない | 検知の条件を外れた出来事は残らない |
| 誤検知 | そもそも起きない(検知をしないため) | 揺れる草木や小動物などで起きることがある |
| 目的の映像の探しやすさ | 時刻を指定して探す | 検知ごとに一覧化され、探しやすい |
| 通知 | 別途アラーム機能が必要 | 検知と同時に通知しやすい |
| 消費電力 | 大きくなりやすい | 抑えやすい |
| 前後の流れ | 連続して残る | 前後が欠けることがある |
常時録画をしながら、動きを検知したときには通知を受け取る、という組み合わせもできます。「流れは残しつつ、気づきたいときは知らせてほしい」という要望にはこの形が向きます。
なお「動体検知」には、映像の変化を解析する方式と、熱源の動きに反応するPIRセンサー方式があり、仕組みが異なります。QiKCAMのイベント録画機はPIRセンサー方式です。PIRは検知範囲の外や、周囲との温度差が小さい対象では反応しにくいという性質があります。
先にお伝えしておきたいことがあります。「常時録画」は録画のしかたを指す言葉であって、絶対に止まらないという意味ではありません。次のような場合には記録が途切れることがあります。
裏を返せば、押さえるべきは日当たり・記録容量・大事な映像のダウンロード保存の3つ。この3つを押さえれば、電源のない場所でも録り続けられます。押さえ方は、このあと順に見ていきます。
常時録画はループ録画です。記録容量がいっぱいになると古い映像から順に上書きされ、常に「直近◯日ぶんの窓」が動き続けます。ある日に11日前までさかのぼれたなら、翌日も(さらに1日ぶん上書きされて)やはり11日前まで、という動き方です。
保存期間を決めるのは容量だけではありません。同じ容量でも、映像のデータ量が多ければ早く埋まります。データ量は解像度(画像の細かさ)やフレームレート(1秒あたりのコマ数)などの設定と、映っているものの複雑さで変わります。
QiKCAM 4G 24(24時間常時録画)の実際の録画を、丸1日ぶん調べました。記録はフルHD画質(1920×1080)で、1日の記録量はおよそ7GBでした。付属の64GBカードに当てはめると、およそ9日ぶんが目安になります。
興味深かったのは、時間帯によって記録量が大きく変わることでした。
| 時間帯 | 1時間あたりの記録量 | 映像の状態 |
|---|---|---|
| 朝(7〜11時ごろ) | 多い | 低い日射で影が長く、路面の質感まで細かく写る |
| 午後(14〜18時ごろ) | 朝の6〜7割 | 光が回って影が薄く、画面の情報量が減る |
| 夜間 | 午後と同程度 | 赤外線撮影の白黒。暗部が多く情報量が少ない |
意外に思われるかもしれませんが、記録量を左右していたのは「人や車の動きの量」よりも、日ざしがつくる影の濃さと、地面の質感がどれだけ細かく写るかでした。同じ場所でも、季節・天候・設置の向きによって保存期間は前後します。上記は当社での測定例であり、すべての設置環境に当てはまる数値ではありません。
対応上限までの容量のカードに差し替えれば、その比率のぶん長くさかのぼれます。
解像度やフレームレートを下げるとデータ量が減ります。ナンバーや顔を判別したい場合は下げすぎに注意してください。
曜日と時間帯を指定して記録できます。夜間だけ・平日だけに絞れば、そのぶん保存できる日数は延び、バッテリーの消費も抑えられます。
実際に選ぶときは、「何日前までさかのぼりたいか」を先に決めて、そこから容量と設定を逆算するのが確実です。月に一度しか行かない場所では、異変に気づいたときにはもう上書きされていた、ということが起こり得ます。
電源工事には費用も工期もかかり、借りている土地では原状回復の問題もついてきます。電源を引かずに常時録画を成立させる組み合わせが、ソーラーパネル+バッテリー+本体への記録です。
ただし常時録画は記録を続けるぶん電力を使います。だからこそ常時録画に対応した機種は、パネルとバッテリーの規模が大きい構成になっています。QiKCAM 4G 24の場合、まったく日が差さない状態での連続稼働の目安は約2日間です。日当たりの確保は、常時録画では一層重要になります。日照が厳しい場所には追加ソーラーパネルのオプションもあります。
ソーラーカメラの選び方はソーラー防犯カメラの選び方で、電源とWi-Fiの有無による方式の分かれ方は工事不要の屋外防犯カメラで詳しく解説しています。
ここが、クラウドへ常時アップロードする方式との大きな違いです。
24時間録画そのものは、4Gの通信量を消費しません。映像はカメラ本体のSDカードに記録されるからです。4G通信が発生するのは、スマートフォンのアプリでライブ映像を見るとき、そして過去の録画を再生・ダウンロードするときです。
SDカードの容量と、映像のデータ量。通信プランは関係しません。
遠隔で映像を確認する頻度と時間。録画そのものではありません。
重要な場面はアプリからダウンロードしておけば、スマホにも残せます。カメラ本体に万一のことがあっても安心です。
なお、電波の弱い場所では通信にかかる電力が増え、バッテリーの消費も早まる傾向があります。離れた場所から遠隔で確認したい場合に4G対応が有力な選択肢になりますが、記録だけが目的であれば通信そのものは必須ではありません。
24時間記録するなら、夜こそ本番です。夜間の記録方式には、赤外線による白黒撮影と、ライトを点灯してのフルカラー撮影があります。
QiKCAM 4G 24は白色光と赤外線LEDの両方を備えていますが、24時間常時録画では、暗くなると自動的に赤外線撮影へ切り替わります。この記事の冒頭にある比較画像が、実際にそのカメラが記録した日中と深夜の映像です。夜間は白黒になりますが、車両の形や配置、敷地の様子は判別できています。
夜間にどこまで細かく見えるかは、周囲の明るさ・被写体までの距離・天候によって変わります。無料お試しで、実際の設置場所での夜の見え方を確認するのが確実です。
具体的な取り付けの手順は「防犯カメラは自分で取り付けできる?」で実機写真つきで解説しています。
24時間記録するということは、通行人や従業員、隣接する敷地も長時間映るということです。個人を識別できる映像は個人情報にあたる場合があり、音声もあわせて記録される機種では、その扱いにも配慮が必要になります。難しく考えなくても、次のことを設置前に決めておけば十分に整理できます。
屋外の防犯カメラの運用については、状況によって必要な配慮が変わります。判断に迷う場合は、設置場所の条件をお知らせいただければご相談に応じます。
| やりたいこと | 向いている方式 |
|---|---|
| 出入りや作業の流れを残したい | 常時録画 |
| 広い敷地で、遠くの対象も見分けたい | 常時録画+光学ズーム |
| 検知したときの記録で足りる/電源事情が厳しい | イベント録画 |
| 電源も日当たりも乏しい山林や農地で、動きがあったときだけ数秒残れば十分 | 電池式のカメラ |
最後の選択肢についてはトレイルカメラとは?で解説しています。各機種の仕様は製品紹介をご覧ください。
QiKCAM(クイッカム)は、ソーラーパネル・バッテリー・4G SIM通信料を月額に含んだ屋外向けの監視カメラレンタルです。カメラ選びで外せない画角・電波・夜の見え方は、実際の設置場所でしか分かりません。そのための1週間無料お試しレンタルをご用意しています。
冬の日照や長雨といった季節による変動は、設置場所の日当たりを一緒に確認したうえで、追加ソーラーパネルなどの対策をご提案します。
そのまま継続することも、返却して終了することもできます。設置したカメラをそのまま使い続けられるので、付け直しの手間がありません。
資材置き場・太陽光発電所・農地・駐車場・イベント会場・建設現場など、電源のない屋外でご利用いただいています。持ち方の違い(レンタル・リース・購入)についてはレンタル・リース・購入の違いをご覧ください。
画角・電波・夜の見え方を、実際に使う場所で確かめられる1週間の無料お試しレンタルをご用意しています。