Wi-Fi・4Gの違いから、屋外設置の確認点まで。遠隔監視カメラとは?

遠隔監視カメラは、離れた場所の映像を手元のスマートフォンから確認できるカメラです。事務所から現場を、自宅から月極駐車場を、出先から実家の様子を——足を運ばずに確かめられます。ただ、実際に選ぶ段階でつまずくのは「どうやって見るか」より「そこに置けるかどうか」のほう。この記事では、仕組みとアプリでできることを整理したうえで、屋外に置く前に確かめる5つの確認点を、実際の運用データを交えて解説します。

スマホアプリで駐車場のライブ映像を表示している画面。上部にSDカード・4G電波・バッテリー残量、下部に音声やカメラ操作のアイコンが並ぶ
実際のアプリ画面(QiKCAM)。自社の駐車場に設置したカメラの映像を、その場でスマホに表示したところです。映像の左上はカメラが記録している日時。※ナンバープレートは加工しています。

遠隔監視カメラとは——カメラ自身がインターネットにつながっている

昔ながらの防犯カメラは、映像をレコーダーやSDカードに残しておき、あとから現地で再生するのが基本でした。遠隔監視カメラが違うのは、カメラ自身がインターネットにつながっている点です。カメラ→インターネット→手元のスマホ、という道が通っているので、今その場で何が起きているかを離れた場所から確認できます。

大事なのは、この「インターネットにつながる方法」が1つではないこと。どの方法でつなぐかで、置ける場所が決まります。大きく3つあります。

有線LAN型

LANケーブルでインターネット回線に直接つなぐ方式。通信は最も安定します。

  • 置ける場所——ケーブルを引ける建物内・敷地内
  • 電源——別途必要。機種により配線から給電します
  • 先に確認——配線ルートと工事ができるか

Wi-Fi型

建物のWi-Fiにつなぐ方式。回線がすでにあれば、いちばん手軽です。

  • 置ける場所——自宅・店舗・事務所とその周辺
  • 電源——別途必要。コンセントからの給電が基本です
  • 先に確認——設置場所まで電波が届くか。建物の外側は弱くなりがちです

SIM(4G)型

スマホと同じ携帯電話の電波でつなぐ方式。回線を引けない場所で使えます。

  • 置ける場所——駐車場・資材置き場・農地・発電所など回線のない屋外
  • 電源——別途必要。コンセント式のほか、ソーラー+バッテリー式がある
  • 先に確認——携帯電話の電波・電源の取り方・取付先

選び方はシンプルで、LANケーブルを引けるなら有線LAN型、安定したWi-Fiが届くならWi-Fi型、どちらもないならSIM(4G)型です。

なお「SIM型なら工事不要」とよく言われますが、不要になるのは通信の工事です。電源と取り付けは、どの方式でも別に考える必要があります。SIMの仕組みや通信費の決まり方は「SIM防犯カメラとは?仕組み・通信費のしくみ・電源の落とし穴」で詳しく解説しています。

QiKCAMのアプリで確認できたこと

「遠隔で見られる」と言っても、できることの範囲は機種やサービスで違います。ここではQiKCAM(クイックカム)で実際に確認できた範囲を挙げます。

今の映像を見る

アプリでカメラを選ぶと、そのときの映像が表示されます。複数台を登録している場合も、1つのアプリで切り替えて確認できます。

過去にさかのぼる

カメラ本体のSDカードに残っている録画を、アプリから再生できます。必要な場面は動画ファイルとしてダウンロードし、手元に残せます。

動きを知らせる

カメラが動きを検知したときに、アプリへ通知が届く設定にできます。通知をきっかけに、その時間の映像を確認するという使い方です。

加えて、スピーカーとマイクを内蔵しており、アプリから現地へ声をかけられます(双方向オーディオ)。声をかけてから現地で音が出るまでは1秒ほど。会話というより「そこにいますよ」と知らせる用途に向いています。はじめて使うときは、同梱の納品書に記載のIDとパスワードでアプリにログインするだけで、映像を確認できる状態になります(iPhone / Android対応)。

動きを検知したときに、カメラ本体から警告音を鳴らすこともできます。アプリで「活動検知」と「デバイスアラーム」をオンにすると、検知のたびにブザー音が数回鳴ります。離れた場所で通知に気づくより先に、現場では音が鳴っている状態をつくれます。

音声や警告音の対応は機種によって異なります。必要な場合はご相談ください。

通信が発生するのは「見るとき」だけ

遠隔監視カメラのなかには、撮った映像を常時クラウドへ送って保存する方式のものもあります。QiKCAMはそうではなく、録画はカメラ本体のSDカードに記録し、通信するのはライブ映像を見るとき・通知・再生やダウンロードのときです。この違いは通信量の出方と、次に説明する「保存」の考え方に効いてきます。

屋外に置く前に確かめる5つ

遠隔監視は通信だけの話に見えますが、電源も回線もない屋外で使い続けるとなると、確認すべきことは5つあります。どれか1つ抜けると「映らない」「止まっている」「肝心の日の映像がない」が起こります。

① 回線——電波は届くか

SIM型なら、設置場所が携帯電話の圏内であることが前提です。現地でスマートフォンの電波表示を見るのが手軽な目安ですが、端末や設置する高さで実際の通信状態は変わります。確実なのは実機を置いて確かめることです。QiKCAMの標準SIMはドコモ回線で、設定済みの状態でお届けします(自分でSIMを用意して差し替える前提のサービスではありません。他キャリア回線をご希望の場合は事前にご相談ください)。

② 電源——どこから電気を取るか

屋外で一番つまずくのがここです。SIM対応の機種でも、電源はコンセントから取る前提のものが少なくありません。通信の問題がSIMで片づいても、電源のない駐車場や農地では「電源工事をどうするか」が残ります。電源のない場所で使うなら、日中の発電でバッテリーに蓄えて夜も動くソーラー一体型が現実的です。

QiKCAM 4G 24は、バッテリー残量が少なくなる前に、常時録画から動きを検知したときだけ録画するモードへ自動で切り替わり、日照が回復すると元に戻ります。日当たり・季節・使い方で充電のされ方は変わるため、設置場所での確認は欠かせません(→ ソーラー防犯カメラの選び方)。

③ 保存——映像をどこに残すか

クラウドに送って保存する方式か、カメラ本体のSDカードに残す方式か。どちらが優れているという話ではなく役割の違いです。

クラウド保存が中心のタイプ

  • 強み——カメラが盗難・破損しても映像がクラウドに残る
  • 注意点——通信量に応じたプランやクラウド利用料が必要になる場合がある

本体(SDカード)保存が中心のタイプ

  • 強み——通信量を抑えやすい
  • 注意点——本体ごと持ち去られたり、SDカードが壊れたりすると映像を確認できない可能性がある

映像の保全を最優先するならクラウド型、電源も回線もない屋外で通信量を抑えて回すなら本体保存型が向きます。QiKCAMは本体保存型です。記録量はフルHDの常時録画で1日あたり約6.9GB・646ファイル、付属の64GBのSDカードで約9日分が目安です(2026年8月3日の録画データを全数解析した実測値。撮影する内容や設定で変わります)。容量がいっぱいになると古い映像から自動的に上書きされます。

保存期間の考え方と、延ばすための方法は「屋外防犯カメラの常時録画とは?」にまとめています。

④ 夜間——「映る」と「読み取れる」は別

同じ屋外カメラが記録した昼のカラー映像と、夜の赤外線による白黒映像の比較
同じカメラ・同じ画角で記録した日中(左)と深夜(右)。夜間は自動的に赤外線撮影へ切り替わるため白黒になります。

夜間は赤外線撮影に切り替わり、白黒の映像になります。人の動きや車の出入りは十分わかりますが、色の情報は残りません。白色光LEDを備えた機種なら、ライトが点いている間は明かりが当たる範囲をカラーで撮影できます。何をどこまで残したいかで、必要な機種が変わる部分です。

⑤ 取付——どこに固定するか

見落としやすいのが固定先です。QiKCAMの標準クランプは単管パイプ(外径48.6mm)用で、挟んで締めるだけ。穴あけも配線も要りません。形状の違うポールやフェンス支柱への取り付けは事前にご相談ください。手順は「防犯カメラは自分で取り付けできる?」で写真つきで解説しています。

向いている現場と、Wi-Fi型で十分な現場

  • 月極・平面駐車場——車上ねらいは令和6年に全国で約3.8万件(警察庁犯罪統計)。何時ごろの出来事かがわかれば、現地に行かずに映像を探せます(→「駐車場の防犯カメラはどう選ぶ?」)
  • 資材置き場・車両置き場——金属盗は令和6年に20,701件(警察白書)。夜間・休日の出入りに通知で気づけます(→「工事不要の屋外防犯カメラ」)
  • 太陽光発電所——人が常駐しない場所の様子を、離れた事務所から確認できます(→「太陽光発電所の盗難対策」)
  • 農地・山際——獣の出没する時間帯を映像で把握し、対策の当たりをつけられます(→「トレイルカメラとは?」)

共通するのは「電源もネット回線もない」こと。配線から始めると本体より工事が大ごとになるため、ソーラー+SIMの組み合わせが現実的な選択肢になります。

逆に、自宅や店舗のように設置場所まで安定したWi-Fiが届いているなら、Wi-Fi型で十分です。屋外でも建物のすぐそばで電波が安定して届くなら、Wi-Fi型を選べる場合があります。無理にSIM型を選ぶ理由はありません。

導入の形——買うか、借りるか

遠隔監視カメラの導入方法には、購入・リース・レンタルがあります。機器と通信、故障時の対応をまとめて月額で持ちたい場合や、現場が終われば設置場所が変わる場合はレンタルが向いています。3つの違いは「防犯カメラはレンタル・リース・購入どれがいい?」で整理しています。

QiKCAMはレンタルでご提供しています。月額にはカメラ本体・ソーラーパネル・バッテリー・SIM通信費・高耐久SDカード(64GB)・スマホアプリの利用が含まれ、故障時の交換対応も込みです。最低利用期間は1ヶ月、その前に1週間の無料お試しレンタルで実際の設置場所を確かめていただけます(料金はお問い合わせください)。

電波の入り方・その時期の充電のされ方・夜の映り方・固定先の4つは、カタログを読み比べても答えが出ません。実際に置いて確かめるのが一番確実です。導入までの手順はご利用の流れ、機種の仕様は製品紹介をご覧ください。

よくある質問

SIM(4G)型なら使えます。カメラ自身がスマートフォンと同じ携帯電話の電波でつながるため、回線工事もWi-Fiも必要ありません。ただし設置場所が携帯電話の圏内であることが前提です。QiKCAMは設定済みのSIM(標準はドコモ回線)を内蔵した状態でお届けします。
QiKCAMはカメラ本体のSDカード(付属64GB)に記録します。撮った映像を常時クラウドへ送る方式ではありません。通信が発生するのは、アプリでライブ映像を見るとき・通知・録画の再生やダウンロードのときです。
機種によります。有線LAN型・Wi-Fi型は設置場所のインターネット回線が必要です。SIM型はSIMの通信契約が必要ですが、月額に含まれているサービスもあります。QiKCAMはSIM通信費を月額に含んでいるため、通信契約を別に管理する必要はありません(料金はお問い合わせください)。
SDカードに残っている範囲までさかのぼれます。フルHDの常時録画では1日あたり約6.9GB、付属の64GBのSDカードで約9日分が目安です(撮影する内容や録画設定で変わります)。容量がいっぱいになると古い映像から順に上書きされます。
はい。複数台のカメラを1つのアプリで管理でき、一覧から切り替えて確認できます。離れた複数の現場を1人で見て回る、といった使い方ができます。
確認できます。ただし同時にログインすることはできません。あとからログインした方が優先され、先にログインしていた方の接続は切れます。複数人で使う場合は、交代で確認する運用になるとお考えください。

離れた場所の様子を、手元で。

電波・日当たり・夜の見え方は、実際の設置場所で確かめるのが確実です。1週間の無料お試しレンタルをご用意しています。